日本国際法律家協会は人権,民主主義,平和,環境などを通して法律家の国際的な連帯を求める活動を行なっています。
 


声明・資料

アジアおよび太平洋における平和、人権および共存に関する
第4回アジア太平洋法律家会議宣言(ソウル宣言)


われわれ、アジア太平洋およびその他世界の法律家および市民は、大韓民国ソウルにおいて2005年9月2日および3日に第4回アジア太平洋法律家会議に参加して、
朝鮮(韓)半島およびアジア太平洋における平和が世界平和にとってきわめて重要であることを強調し、アジア大陸が経済的な激変を遂げ、しかも同時にアジア人民に対する侵略戦争が行われていることを認識し、人権を確保するために平和と連帯運動が必要であることを確認し、
われわれが世界平和と発展に寄与するために相互依存的な関係を構築することができることを確信し、「アジア太平洋における平和、人権および共存」をめざす展望について意見を交換し、共通の認識に到達して、満場一致をもって次の宣言を採択する。

 平和の内に生きる権利は、アジア太平洋における人民の人権を実現するために保障されなければならず、国民間の紛争は、国民間の公平を基礎として、対話と交渉の公正な枠組みの内に、防止され、かつ、平和的な手段によって解決されなければならない。

 われわれは、アメリカが国際法に照らして違法な兵器を使用してアフガニスタンおよびイラクにおける経済的、政治的および軍事的支配のためにこれらの地域に侵略戦争を行ったことを弾劾する。われわれは、イラクおよびアフガニスタンからアメリカ軍および韓国、日本の軍隊を含むその他の軍隊の即時撤退を求める。われわれは、イラク、パレスチナおよびアフガニスタンの人民の自決権を支持し、ネパールおよびビルマにおける民主主義の回復を求める。

 われわれは、大量破壊兵器を撤去するということを口実として、いかなる国の人民に対する経済的および政治的な制裁を含む、制裁の賦課に反対する。われわれはまた、いわゆるテロ対策措置がこれを課された国における人民の人権を侵害することに反対する。

 核兵器および通常兵器の競争を含む、アジアのいくつかの地域における敵対する政府がそれぞれ防衛協定を締結することが、相互不信を高めることに寄与している。この地域において最近行われた軍事演習は、緊張と軍事化を拡大している。アメリカの急速展開軍事戦略およびアジア諸国における軍事基地は、軍事同盟を加速化し、アジア人民の平和的共存に対する脅威になっている。

 日本国憲法九条に体現された平和主義の原理が、侵略戦争を再び起こさないように防ぐために、アジア太平洋の人民に対する日本人民の憲法上の保証であるので、われわれは、日本国憲法九条の改定に反対する。歴史の歪曲は、将来の世代が日本の戦争責任を正しく理解することを妨げるものであるので、やめなければならない。日本国憲法九条の原理は、この地域および世界全域に示唆を与えるものである。

 アジア太平洋の人民の人権が多くの国において依然として侵害されていることは、弾劾されなければならない。フィリピンでは、この地域における状況を反映して、人民の主張を代理する複数の法律家や裁判官が最近暗殺された。移住労働者や非正規労働者の権利は多くの国において軽視されてきており、この状態は是正されなければならない。労働者の基本的権利を侵害する多国籍企業に対する協働の努力と運動は、きわめて重要であり、そのためにアジア人権憲章を起草しなければならない。

 われわれは、労働者および農民の生活を疲弊させ、生活を破壊し、搾取と危険な労働条件を増加させ、社会保障を減少させ、保健を破壊する新自由主義的なグローバリゼーションのイデオロギーに反対する。
われわれは、アジア太平洋地域の人民の尊厳が、尊重され、平等と正義および民主主義をもとめる人民の希望が実現されることを求める。
われわれは、朝鮮(韓)半島の平和的統一がアジア太平洋全体の人民の変わることのない平和的共存をつくりだすと考える。
われわれは、このような発意のために最大の努力と協力を行うよう、誓約する。



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