日本国際法律家協会は人権,民主主義,平和,環境などを通して法律家の国際的な連帯を求める活動を行なっています。
 
 
 

声明

―アメリカの進歩的法律家の団体であるナショナル・ロイヤーズ・ギルドの
サイトから、日本国際法律家協会法も賛同した書簡を紹介
http://www.nlg.org/(翻訳:編集部)
 
法律および人権グループ、アメリカの対イラン軍事行動は
違法とする公開書簡を発表

 2007年2月1日 ヨーロッパやアメリカその他国際的な法律および人権グループは、アメリカの対イラン軍事行動が違法であるとする公開書簡を発表した。
賛同団体は、全米法律家協会(AAJ)をはじめ、憲法権利センター(CCR、米)、法と連帯(仏)、人権と民主主義のためのヨーロッパ法律家協会、イタリア民主法律家協会、ホールデーン協会(英)、国際民主法律家協会(IADL)、インド法律家協会、日本国際法律家協会、戦争に反対する法律家の会(カナダ)、ナショナル・ロイヤーズ・ギルド(NLG、米)、進歩的法律家ネットワーク(ベルギー)などである。

すべての連邦議会議員、ブッシュ政権、アメリカ軍に向けた法律および人権グループの公開書簡

 ブッシュ政権が対イラン軍事行動を試みている徴候が増えている。また、イスラエルの対イラン軍事行動をブッシュ政権が支持する徴候もある。
署名する団体は、すべての連邦議会議員、アメリカ政府およびアメリカ軍関係者に対して公開書簡を送り、軍事行動を防止し、かつ、平和への脅威を続けることを慎む積極的な責務があることを繰り返し述べた。
  アメリカは、国際連合憲章上、国際紛争を平和的手段で解決し、いかなる国の領土保全についてもまた国際連合の目的と両立しないその他いかなる方法によるものであっても、武力による威嚇もしくは武力の行使を慎まなければならない義務を負う(国連憲章2条3項および4項)のであるから、対イラン軍事攻撃は違法である。憲章第51条は個別的または集団的自衛の固有の権利を認めるけれど、そのような権利は、武力攻撃が発生した場合にのみ存在するのであり、しかも安全保障理事会が国際の平和および安全を維持するのに必要な手段をとる間でだけ認められるにすぎない。アメリカがそれ以外のいかなる形態の軍事行動とっても、それが国連憲章に合致することはない。
  国連憲章は、アメリカが批准した条約であって、アメリカ連邦憲法第6条2項におけるアメリカ合衆国の最高法規の一部である。大統領や連邦議会が憲法に定める法を遵守しなければ、それは就任時に行った宣誓に反することになる。
  イランが軍事攻撃をしていない場合にイランに対して軍事行動を行うことはいかなる場合であっても、国連憲章第2条4項における違法な侵略戦争である。
  アメリカやその他の国が国連上の義務に反して行動すれば、それは侵略戦争を開始し、平和に対する罪を犯すことになる。さらに最近行われた威嚇的な声明と結びつけて航空母艦を派遣することは、対イラン戦争を行うという脅威にあたる。これもまた国連憲章によって禁止されている。また、ニュルンベルク原則6によれば、平和に対する罪は国際法上処罰できる犯罪である。平和に対する罪には、国際条約もしくは協定、保証に反して侵略戦争を開始しもしくは実行し、またはこれらの行為を実行する共同計画もしくは共謀に参加することも含まれる。
  国連憲章を批准したアメリカを初めすべての国は、憲章上の義務を遵守しなければならない。国連が平和を維持し、発展と人権を促進する憲章上の使命を実行する能力がある現実的な多国間機関であることは、世界中の国々の利益に叶っている。その憲章に反する行動は、憲章の土台を掘り崩すものである。憲章に反するアメリカの行動は、国連が有効に作用するのを妨げ、さらに国際社会におけるアメリカの信用を損なう。アメリカが処罰をうけることなく憲章の規定に違反しつづけているのに、アメリカが他の国に対して国連憲章の文言に従うように要求することはできない。
  戦争決議法(WarPowersAct)は軍事行動について議会の承認を必要としているが、侵略戦争に参加しないという国連憲章および国際法におけるわれわれの責務と合致するものとして解釈されなければならない。

われわれは、以下の通り要求する。
1.イランにおける軍事行動に関して意思決定の役割を持つ大統領、副大統領およびブッシュ政権のすべての閣僚は、この戦争に関わることを直ちにやめること

2.軍関係者は、このような行動が明らかに違法であるから、イランを侵略したり、イランに対してその他の軍事行動を行う政府の要求を拒否すること

3.連邦議会は、直ちに、アメリカの法的義務を再確認し、イランに対するいかなる侵略または軍事行動に同意せず、そのような軍事行動への歳出を承認せず、この決議に反してとられる行動は大統領弾劾に値する違反とみなすことを、大統領および政府に通知する拘束力のある決議を採択すること
(以上)

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