日本国際法律家協会は人権,民主主義,平和,環境などを通して法律家の国際的な連帯を求める活動を行なっています。
 
 
 


国際民主法律家協会からのガザ宣言
 
2012年9月29日 ガザ市
 
<英文はこちら>
  

 2012年9月24日から28日に、国際民主法律家協会(IADL) は、パレスチナ被占領地区のガザにおいて執行部会議を開いた。われわれは、パレスチナ人民とその主張に対して連帯の意思を表明し、パレスチナ人民の基本的な自決権と違法な占領と封鎖の終結を主張することでわれわれの声を挙げるために、この地に来た。
 IADLは、パレスチナ弁護士協会、パレスチナNGOネットワーク(PNGO)、人権諸団体、女性の権利擁護団体、パレスチナのさまざまな政治団体およびパレスチナの政府職員と会合を持った。われわれは、首相および法務大臣を訪問し会談した。われわれは、あらゆる政党の代表および被害を受けた人たちと討議した。これらの出来事や会談を通して、IADLは、パレスチナの被占領地域とりわけガザ地区において全体に広がっている状況に関する第一次的な情報を得ることができた。
 パレスチナ人民の闘争は、IADLがその支援を約束する正当な闘争である。
 われわれは、したがって以下のように宣言する。

自決と占領の終結
 われわれは、パレスチナ人民が自決、独立、国家の保有に対する権利をもつことを認め、かれらの譲り渡すことのできない権利の実現と保護もこれに含まれることを認める。自決は、国際連合憲章第1条、市民的政治的な権利に関する国際規約および経済的、社会的、文化的権利に関する国際規約において認められているすべての人民の基本的な権利である。
 われわれは、交戦主体であるイスラエルによる占領の違法性を認め、パレスチナ人の領域保全の権利を支持し、占領の終結を支持する。
 IADLは、占領の即時終結を呼びかける。

犯罪不処罰を終わらせること
 われわれは、イスラエルによる西岸およびガザ地区の違法な占領、ガザの封鎖を含む違法な侵略行為ならびに数多くの戦争犯罪および人道に反する犯罪を糾弾する。われわれは、イスラエルによる国際人道法および基本的人権法の侵害を糾弾する。
 われわれは、民間人を標的とした殺人を含む、パレスチナ人民に対するあらゆる侵略行為を糾弾する。
 われわれは、イスラエルが現在、もっぱら合衆国の強力な支持のゆえに、享受している不処罰に対して、国際社会がこれを終結する責任を有することを認める。
 われわれは、普遍的管轄の原則の下において、戦争犯罪の実行者と認知される者を裁く権利があることを認める。
 IADLは、国際連合が、ゴールドスタイン報告においてなされた勧告を直ちに実施するように、呼びかける。
 不処罰の文化を保持し続けることは、国際公法および世界平和に対する脅威である。

パレスチナ人受刑者の釈放と拷問の終結
 IADLは、数千人に上るパレスチナ人がイスラエルの刑務所に在留しているという事実を糾弾する。多くの人は、依然として継続している不正な行政検束の制度の下に、被疑事実がないにもかかわらず、拘束されている。
 2000年以来逮捕されたパレスチナの子どもたちは、8000人に近い数に上る。子どもの恣意的な拘禁や悪い処遇は、子どもをその家族から引き離すものであって、子どもの権利に関する国際条約に対する明白な違反である。
 イスラエルの子どもに対する場合と比べると、パレスチナの子どもに対するより厳しい刑罰をもたらす二種類の量刑制度は、南アフリカにおけるアパルトヘイトのかつての実例を連想させるものである。
 IADLは、パレスチナ人受刑者が受けている拷問ならびに残虐で非人道的な品位を損なう取扱いや、イスラエル当局が家族面会を拒否していることなどの訴えを数多く聴取した。多くの受刑者は、このような」状態に講義するためハンガーストライキを行ってきた。
 拷問禁止条約は、このような取扱いを禁止しており、拷問を命令し実行したことについて責任を有する者はすべて、説明責任を負うとされなければならない。
 われわれは、イスラエルの刑務所に拘束されているすべてのパレスチナ人受刑者の即時かつ無条件の釈放を求め、これらの受刑者に対する拷問について不処罰を終結させることを求める。

人権侵害および集団的処罰
 ガザ地区の封鎖によって、ガザの人々は、十全な住居、保健、教育、労働、水、発展および健康な環境に対する基本的人権の行使および享受を妨げられた。
 生活と水とは、離れがたい状態で結びついている。イスラエルの政策によって、パレスチナ人民は、封鎖によって汚水処理と脱塩施設が欠乏したので、この不可欠の資源へのアクセスが妨げられている。この状態は、主要な水源であるガザ帯水層が、直ちに修繕措置を講じなければ、2016年までには改善不能なまでに損傷を受けるので、ガザの住民の生存は直接的な脅威にさらされている。
 イスラエルによるガザ封鎖は、とりわけ食料、燃料、電気、建設資材などのほかさまざまな物資を入手することをきわめて厳しい状態に制限している。このような封鎖は、ガザの人民の生活と安全に対する直接的な脅威に当たる。仕事や雇用の場への自由な移動に対する制限は、高い失業率をもたらし、広範囲にわたる栄養不良を引き起こしている。
 耕作地や漁場へのアクセスに対する制限は、恣意的な逮捕や武力行使によって強制されており、すでに高い貧困レベルをいっそう悪化させている。
 IADLは、戦争、脅威および侵略から自由な環境においてあらゆる人権が充足されて初めて、平和への権利が実現されると理解している。イスラエルの違法な封鎖は、国際連合憲章の第一の目的であり、かつ、原則であるところに反して、平和への権利の達成を不可能なものにする。
 イスラエルの行動は、ガザ地区のすべての住民の違法な・集団的処罰に当たるだけではなく、ジェノサイド(集団殺害)の先触れに当たり、したがって人道に対する犯罪および戦争犯罪を構成するものである。
 われわれは、占領権力としてのイスラエルに対して、このような人権侵害の停止のみならず、あらゆる人権が保護されて尊重されるように確保することを呼びかけるものである。

イスラエルの戦争犯罪における国際社会の共犯性
 イスラエルがパレスチナ人民に対する自らの犯罪について責任があることを国際社会が認めさせられなければ、国際社会そのものがこの犯罪について共犯として関与していることになる。
 国際刑事裁判所が、パレスチナ人民のケースについて行動することを拒み続け、かつ、安全保障理事会がイスラエルに責任があることを認めさせるように行動しなければ、IADLは、世界の人民に対して、国際連合憲章第22条の下に行動するように総会に要求し、これらの犯罪を調査し、かつ、訴追する下部機構を設立するように要求することを呼びかける。
 IADLはとりわけ、合衆国が、イスラエルによるパレスチナ人民の権利の承認を要請する安全保障理事会の決議の実施を妨害してきたこと、イスラエルに対する批判的な行動が国際連合に提起されそうになるといつでも、拒否権を行使してきたことについて、糾弾する。
 IADLは、イスラエルの製品をボイコットし、イスラエルの商業取引を回避し、イスラエルをその犯罪について制裁を加える国際的な努力を支持する。
 われわれは、国連憲章第26条に定める一般的軍縮義務に従って、あらゆる国が、イスラエルに対して、およびイスラエルから、武器および軍事的技術に関するいかなる商業的取引をも直ちに終結させるよう、緊急に呼びかけるものである。
 IADLは、パレスチナ人民と肩を並べて、違法な占領を終結させることを追求し、次のような方法によって、パレスチナ人民の自決権を実現させることについて、活動することを確認し、宣言するものである。


1 パレスチナ人民と連帯して立ち上がり、パレスチナ人民の主張を全世界的に取りあげるように約束し、イスラエルの不処罰を克服し、違法な占領、封鎖およびそれに続く人権侵害を終結させるために利用可能なあらゆる国内的および国際的な法的手段を用いる法律家の国際的なネットワークのコーデネートを設立し、これを支援すること、

2 世界中に存在するわれわれの加盟団体が、ボイコット、投資回避および制裁を進める国際キャンペーンの一部として、イスラエルの経済的、文化的、学術上のボイコットを推進することを関与することに対して、援助すること

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